薄化粧 (1985) / Tracked

『薄化粧』(うすげしょう)は、別子銅山の社宅で起きた実際の事件に基づいた西村望の同名小説を原作とする日本映画(1985年公開)。妻子を殺した上に刑務所を脱走した男の生きんがための逃亡生活を描く。

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薄化粧 (1985) / Tracked のあらすじ

坂根藤吉は真壁刑事、松井刑事の執拗な追及に遭う。留置所で隠し持っていたカミソリで自殺をはかるが奇跡的に一命はとりとめる。妻のふくみ・長男・喬殺しも発覚する。昭和27年、坂根は蛇のように穴を掘って脱獄。以後、素性を隠しながら各地の飯場を転々と渡り歩く。真壁刑事が坂根逮捕に全力をあげる。逃亡生活の果てに、坂根は薄幸の女・内藤ちえと巡り合う。

昭和23年、山奥の鉱業所。鉱夫の坂根は妻と息子の3人で暮らしていた。鉱山で落盤事故が発生し補償問題で鉱夫の代表として会社側と掛け合った坂根は、逆に多額の裏金を会社側から掴まされる。裏金を元に金貸しをはじめた坂根は、事故で夫を亡くした地所テル子に接近、親密な仲になる。逆上した妻ふくみが斧でラジオを壊そうとして逆襲。テル子と同棲を始めるが、息子はお母さんに会わせると連れ出し、惨殺…。

飲み屋のちえは坂根にとって初めて出会った菩薩のような女であった。真壁が訪ね、風呂屋の手配書を見て坂根の素性を知るが、二人は自然に親密な関係になる。ある日、ちえは照れる坂根に無理矢理、眉墨を引いた。最初は嫌がっていた坂根だが、鏡の中に全く別人の自分があり、出歩く時には必ず化粧をすることに。

坂根がなぜ逃げ回っているか?坂根は金を貸しているのをいいことに炭鉱事故で働けない仙波徳一の妻すゑとも肉体関係を結び、すゑの一人娘弘子にまで手を出そうとする。しかし、弘子は坂根からたくみに金を引き出したあげくに、鉱業所の課長と結婚してしまう。小娘に翻弄されたことに気づいた坂根は、弘子の婚礼の夜、ダイナマイトを持ち出し、仙波家を木端微塵に吹き飛ばす。この爆破容疑で追われる。

ちえのことを忘れられない坂根は彼女の元へ。ちえは妾になっていた。つかの間の逢瀬を楽しんだ坂根はまた旅へ出るため駅の便所で化粧をすませ出てくると、向かいのプラットホームには彼のあとを追ってきた薄化粧をすませたちえがいた。二人の逃亡がはじまろうとした時、突然、警察のサーチライトが一斉に点灯する。

「この話は実話である 昭和二十四年 夏–——事件はここで この場所でおこった」…「終」

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